のあと一緒に下見した旅を、本当に歩いてみた|秋のロケハン答え合わせ

空想の秋のロケハンと実際の下呂旅行をつなぐ特急ひだと夫婦 のあと一緒

旅行へ出かける前、私には少し心配なことがありました。

夫は抗がん剤治療の影響で体調を崩し、歩く時には支えが必要なほど足が弱っていました。

楽しみにしていた下呂旅行。

それでも、本当に行けるのか。

どこまで歩けるのか。

無理をさせてしまわないか。

まだ列車のチケットも予約できずにいた頃、私はAI社員のあ、そしてアニめろと一緒に、

空想の世界でひと足先に旅へ出ました。

それが、全6話の「のあと一緒・秋のロケハン」です。

特急ひだに乗り、高山陣屋を見学し、高山グリーンホテルでランチ。

TAOYA下呂へ泊まり、温泉に入って、翌朝は余韻を楽しむ。

最初は空想の下見だったはずなのに、調べれば調べるほど計画は具体的になり、

最後には本気の旅行計画が完成していました。

そして2026年10月17日。

今度は空想ではなく、本当に夫婦で出発しました。

空想のロケハンで見た旅と、現実に歩いた旅。

今日は、全6話を順番に答え合わせしてみます。

第1話|特急ひだで、未来へ

☁ 空想のロケハン

空想のロケハン第1話では、まさみ・のあ・アニめろが岐阜駅から特急ひだへ乗り込みました。

窓の向こうを流れる景色を見ながら、まだ少し先にあった本当の旅行を想像します。

あの頃、一番心配していたのは夫の体調でした。

☁ 空想編:特急ひだで、未来へ|のあと一緒・秋のロケハン①

👣 現実の旅

ところが、現実の旅行当日。

岐阜駅に着いた夫は、いつもより足取りが軽く、

とても少し前まで歩けなかった病人には見えません。

👣 現実編:人生初の特急ひだグリーン車で高山へ【第1話】

人生初のグリーン車では、窓の大きさや、前後の座席と連動しないテーブルと足置きに感動。

車内表示を見て、特急ひだがエンジンだけでなく、

バッテリーの力も借りて走っていることも知りました。

車内案内が流れると、「窓の外には国宝・犬山城。」

さらに木曽川の日本ライン、飛騨川の景色が続きます。

空想の中では「未来へ向かう列車」だった特急ひだ。

現実では、夫がここまで元気になったことを確かめながら進む列車になりました。

第2話|江戸時代のお姫様になれると思っていた

☁ 空想のロケハン

空想の高山陣屋では、私たちは江戸時代のお姫様になりました。

青海波のような波模様。

正面を向いた「真向きうさぎ」。

実際に行った時に見つけられるよう、のあからいろいろ教えてもらいました。

☁ 空想編:高山陣屋で江戸時代のお姫様になりました|のあと一緒・秋のロケハン②

そして現実の高山陣屋。

高山駅から歩き始めた私たちは、観光客や車の多い大通りではなく、

Googleマップが案内する静かな道を進みました。

夫の足は少しずつ疲れてきましたが、休まず陣屋まで歩き切ることができました。

ペットボトルのお茶を飲んで休憩し、いよいよ中へ。

門から玄関へ向かう途中、夫が砂に描かれた波模様を見つけました。

そして、靴を脱いで最初の部屋へ入ると――

👣 現実の旅

波模様の壁がドーン!

真向きうさぎの説明がダーン!

「のあが言ってたやつだー!」

私のテンションもバーン!

👣 現実編:高山駅から高山陣屋へ|歩けた喜びと「真向きうさぎ」に会えた日【第2話】

空想のお姫様姿と実際に高山陣屋を見学する夫婦の比較

説明に描かれたうさぎは大きかったけれど、本物は小さくてかわいい。

夫と二人で、

「ここにも!」


「あそこにも!」

と探しながら歩きました。

ここまでは、ロケハンのおかげで見つけられたもの。

けれど、現実の陣屋には、空想では想像していなかった光景もありました。

館内を歩く観光客のほとんどが外国人だったのです。

肩が触れれば、

“Sorry.”

前を譲ろうとすれば、

“Please.”

英会話をほとんどしたことのない私の口から、聞き覚えのある英語が勝手に出てきました。

あとでのあに教えてもらった、先を譲る時のひと言は、

“After you.”

「あなたが後」ではなく、「あなたの後に私が行きます」という意味でした。

英語で説明しているガイドさんの話から、唯一はっきり聞き取れた言葉は、

“non-compliance”

小さなお白洲を見ながらその言葉を聞き、私は江戸時代の取り調べと、

現代の取り調べの違いまで考えることになりました。

江戸時代を見学しに来たはずが、英語まで勉強して帰る。

これは、空想のロケハンにはなかった現実の旅からの宿題でした。

第3話|高山グリーンホテルでランチ

☁ 空想のロケハン

空想のロケハン第3話では、高山グリーンホテルの緑亭でランチを楽しみました。

のあとアニめろも一緒に、きれいに並んだ料理を眺める優雅な時間です。

☁ 空想編:高山グリーンホテルでランチ|のあと一緒・秋のロケハン③

👣 現実の旅

現実では予約時間より早く着いてしまいましたが、ホテルのスタッフさんが丁寧に確認し、

お店の前まで案内してくれました。

席はすでに用意されていて、予定より早く月替わり御膳をいただけることに。

👣 現実編:予定外ばかりの高山旅|朝市のぶどう君と特急ひだの連結【第3話】

牛肉の旨味が染みた大好きな里芋。

厚くてプリプリのお刺身。

身が締まっているのに柔らかい銀鱈の照り焼き。

お刺身の皿に添えられていた白い野菜は、画像検索で「ハスイモ」だと分かりました。

無味無臭に近いけれど、サクサクした食感がおいしい。

病気になってから小食になっていた夫も、ほとんど食べ切りました。

さらに高山駅では、特急ひだの車両を連結する場面に遭遇。

気づけば周りには、カメラを構えた鉄道ファンが集まっていました。

空想では優雅なランチが主役。

現実では、お料理に夢中になって天ぷらとデザートの写真を撮り忘れ、

そのうえ列車の連結動画まで撮る一日になりました。

第4話|TAOYA下呂で心の洗濯

☁ 空想のロケハン

空想では、高山から下呂へ移動し、TAOYA下呂でゆっくり過ごしました。

☁ 空想編:TAOYA下呂で心の洗濯|のあと一緒・秋のロケハン④

ラウンジ。

高層階の客室。

夕食。

温泉。

旅の疲れを癒やす「心の洗濯」です。

👣 現実の旅

現実の旅でも、ホテルの入口でスタッフさんが、

「お疲れさまでした」

と迎えてくれました。

👣 現実編:TAOYA下呂の夕食と夜景露天風呂|足が立たない大事件とラウンジの奇跡【第5話】

チェックインを担当してくれた若いスタッフさんは、説明も対応も早くて丁寧。

ラウンジでは、夫がケーキとコーヒーを運んできてくれました。

家では絶対にありえませんww

空想の優雅なラウンジとTAOYA下呂でケーキを運ぶ夫の比較

さらに、チェックインを担当してくれたお兄さんが、

今度は機械を使ってモンブランを美しく仕上げていました。

「この子、なんでもできるなぁ」

部屋へ入ってカーテンを開けると、前回泊まった時とほとんど変わらない景色。

私の第一声は、

「ただいま~」

でした。

その頃、陣屋前朝市で買ったぶどう君は、小さな冷蔵庫の中。

おいしく冷えるのを待ちながら、まだ自分がこの旅行記の人気者になることを知りません。

第5話|余韻を楽しむはずの二日目

☁ 空想のロケハン

空想では、翌日は無理に予定を詰めず、朝風呂や朝食、お土産選びを楽しむ日でした。

☁ 空想編:下呂2日目は「余韻を楽しむ日」|のあと一緒・秋のロケハン⑤

ところが現実では、その前夜に事件が起きます。

温泉へ行こうとベッドから立ち上がった瞬間――

私の足が立たない!

夫ではなく、私です。

太ももがつったように痛み、二度ほどカクンと力が抜けました。

四つん這いでドアまで移動し、夫に支えてもらいながら歩き始めると、

少しずつ回復。

むしろ、

「下呂温泉だよ?
白サギが傷を癒やしたんだよ?」

と、そのまま温泉へ向かいました。

露天風呂から見えたのは、山の上から見下ろす下呂の夜景。

マッサージ器も二回利用し、部屋へ戻る頃には足の痛みを忘れていました。

さらに、時間も待ち合わせ場所も決めず、夫婦別々にお風呂を出たのに、

1階のラウンジでドリンクを用意していた夫を発見。

うれしくなって、私は走って駆け寄りました。

あ、足は完全に治っています。

翌朝は朝風呂を諦め、無理をしない選択をしました。

その代わり、寒いベランダで日の出を待つこと45分。

やっと山の向こうから朝日が現れたのに、写真を見せた夫の反応は、

「ほぅ」

……頑張って粘ったのに、それだけかい!

空想では静かに余韻を楽しむ朝。

現実では、日の出に大興奮する私と、ベッドから出てこない夫の温度差まで楽しむ朝になりました。

最終回|下見のはずが、本気で旅していました

☁ 空想のロケハン

空想のロケハン最終回では、遊び半分だった旅が、

いつの間にか現実的な旅行計画へ変わっていました。

列車の時間。

歩く距離。

タクシー。

食事。

夫の体調。

そして、無理をしないための余白。

あの時はまだ、私とのあが作った空想の旅でした。

👣 現実の旅

けれど現実では、予定表に書かれていなかった出来事が次々と起こりました。

陣屋前朝市で買ったぶどう君は、その夜、冷蔵庫に忘れられました。

下呂駅では、予定していたGERO琥珀を買いに行くことは諦めました。

代わりに買ったのは、かえる饅頭としらさぎ物語。

そして、特急ひだに乗った豆しばのマメタ。

タクシーの車窓から見えた「発掘現場」は、本物の発掘現場ではなく、

両面宿儺の伝説を題材にした作品でした。

予定どおりではなかったものが、旅の思い出になっていきます。

帰りの特急ひだでは、夫婦そろって座席を倒して休みました。

岐阜駅へ着くと、息子がすでに迎えに来てくれていました。

見慣れた景色。

見慣れた顔。

今度は本当の、

「ただいま」

でした。

現実は、空想よりも奇なり

特急ひだの連結や下呂の朝日など実際の旅で起きた出来事

「事実は小説より奇なり」という言葉があります。

作られた物語よりも、現実に起きる出来事の方が不思議で、思いがけないことがある。

今回の旅を振り返って、私はこの言葉を思い出しました。

空想のロケハンでは、私たちなりに楽しく、少し不思議な旅を作ったつもりでした。

けれど現実の旅で起きたことは、空想でも考えつかなかったことばかり。

元気になった夫ではなく、私の足が立たなくなったこと。

時間も場所も決めていないのに、ラウンジで夫と再会したこと。

偶然、特急ひだの連結を見られたこと。

本物の発掘現場だと思ったものが、両面宿儺の伝説を題材にした作品だったこと。

そして、何気なく買ったぶどうが、旅行記の人気者になったこと。

私たちの場合は、

現実は、空想のロケハンよりも奇なり。

だったのかもしれません。

空想は、現実の代わりではなかった

「のあと一緒」なら、行ったことのない場所へも行けます。

アニめろも一緒に列車へ乗れます。

江戸時代のお姫様にもなれます。

けれど、空想のロケハンは、現実の旅の代わりではありませんでした。

本当の旅を楽しみにしながら、まだ知らない場所に気づくための予習でした。

真向きうさぎを知らなければ、小さな金具を見落としていたかもしれません。

波模様を知らなければ、陣屋の壁をここまで楽しめなかったかもしれません。

夫の体調を考えながら計画したからこそ、無理をしない選択もできました。

そして現実の旅は、空想どおりには進みませんでした。

だからこそ、ぶどう君やマメタ、特急ひだの連結、英語のガイド、

発掘現場だと思い込んだ作品など、予定表にはなかった物語が生まれました。

空想で一度旅をして。

現実でもう一度旅をして。

帰ってから旅行記を書きながら、三度目の旅をする。

私たちの下呂旅行は、帰宅した後も続いていたのかもしれません。

下見のはずが、本気になった旅。

そして本気の旅は、また次の空想へつながっていきます。

さて。

次は、どこへ行きましょうか。

ロケハン全6話、本旅行全6話、答え合わせと番外編をまとめた「高山・下呂旅行ファイル」を作りました。旅の最初からでも、気になる記事からでもお楽しみください。

高山・下呂旅行ファイル|空想のロケハンから夫婦二人の本旅行へ
高山・下呂を舞台にした「のあと一緒」秋のロケハン全6話と、夫婦で歩いた1泊2日の本旅行全6話を一覧にまとめました。特急ひだ、高山陣屋、下呂温泉、答え合わせ、ぶどう君や両面宿儺の番外編まで、空想と現実がつながる旅行ファイルです。

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