※「のあと一緒」は、まさみ・AI社員のあ・アニめろが巡る空想旅行シリーズです。この記事は実際の訪問記ではなく、旅行前に調べた情報と、想像の会話や情景を組み合わせた「ロケハン(下見)」です。施設の料金・運航状況などは、お出かけ前に公式サイトで最新情報をご確認ください。また、記事内のイラストは想像によるイメージです。実際の建物・景観・店内・料理を正確に再現したものではありません。
まだイカ焼きの途中だったのに
始まりは、北陸のカニ旅行の相談でした。
東尋坊で遊覧船に乗りたい私に、旦那がひと言。
「清水港は凪だったからよかったけど、東尋坊は日本海だぞ。酔う」
階段を心配していたら、その先に船酔いという大ボスがいました。
では、無理して乗るより、おいしいものを食べよう。
イカ焼き、ホタテ焼き、サザエ焼き。
夕食のカニを考えて海鮮丼は控え、単品を分けて楽しむことにしました。
ようやく話がまとまった、そのときです。
「琵琶湖なら湖だから船に乗れるんじゃないか」
旦那から新たな提案が飛び出しました。
「竹生島に、大坂城から移されたものがあるだろ。あれを見たい。近江牛のすき焼きも食べて、彦根城へ寄って帰る」

のあ、ちょっと待って
私の頭は、まだ東尋坊でイカ焼きを食べてる。

では、次は近江牛ですね
切り替えが早い。
病気になってから、何にも興味が向かなくなっていた旦那。
その旦那から「行きたい」が次々に出てきます。
うれしい。
とてもうれしい。
ただ、私の頭とお財布が、まだ追いついていません。
テレビまで竹生島をすすめてきた
少し休憩しようとパソコンを離れ、テレビをつけました。
そこに映っていたのは――。
竹生島。

のあ! 今、竹生島やってる!
旅の相談をしていた場所が、まさかのリアルタイム登場です。
弁天様の伝説。
湖底に眠る土器。
旦那が見たがっている唐門。
休憩するつもりだったのに、予習が始まってしまいました。
これはもう、弁天様に「お行きなさい」と言われているのでは。

その前に、船の時刻を確認しましょう
のあは現実的です。
というわけで、初めての日帰りロケハンが始まります。
朝7時。今日は寄り道しすぎません
想像の出発日は、雪や凍結の心配が少ない季節の木曜日。
岐阜羽島ICを朝7時頃に出発し、長浜港へ向かいます。

途中で休憩できるように、早めに出るのは賛成
朝に余裕を作れば、トイレにも寄れる。
港で慌てなくて済む。
旦那の体調に合わせて動きやすくなる。
日帰りだからこそ、出だしはゆっくりできるようにしたいのです。
隣では、アニめろが窓の外を見ています。

今日は何を食べる旅ですか

歴史を見る旅です
のあが答えました。
私は、すき焼きの話をまだしないことにしました。
湖でも、船酔いしないとは限らない
長浜港に到着。
今回の仮計画では、8時50分発の竹生島クルーズを利用します。この便が運航する日を選ぶことが前提です。
湖面の向こうに、小さな島が見えます。

あそこに、秀吉の大坂城につながる建物が残ってるんだね
ただ船に乗るだけだったら、旦那は別の場所を選んだかもしれません。
今回は、船の向こうに見たいものがある。
それが、この旅の出発点です。
もっとも、湖でも風があれば船は揺れます。
「湖だから酔わない」とは言い切れません。
実際の旅行では、その日の運航状況と体調を確認して乗ることにします。
アニめろも一緒に乗る場面は、この物語ならではです。実際のペット乗船については、利用する船会社の最新の規定を別に確認してください。
船が岸を離れると、今度は湖底の話が頭に浮かびました。

この下にも、昔の人が使った土器があるんだね

テレビで見たやつですね
水面を見ているだけなのに、頭の中はずいぶん忙しい船旅です。
唐門を見たい。そのための回り方を考える
竹生島に上陸。
目の前には、本堂へ続く長い石段があります。
「……階段」
東尋坊で悩んだものが、琵琶湖でも待っていました。
本堂へ続く「祈りの階段」は165段。
実際の旅行で、旦那が無理なく上れるかはわかりません。
でも、お目当ての唐門へは、本堂まで全部上らずに向かう道も紹介されています。
今回は受付で道を確かめ、唐門を中心に回る計画です。直行する道にも階段があるので、簡単に行けると決めつけず、足元と帰りの余力を見ながら進みます。
旦那が見たいものを、無理なく見られればいい。
本堂は、その日の足と相談です。
海を渡った屏風が、門の手がかりになった
唐門の前で、足が止まりました。

黒と金。
色鮮やかな彫刻。
細かいところまで、つい見惚れてしまいます。
でも、今回ここへ来たかった理由は、きれいな門だからというだけではありません。
この唐門は、秀吉の大坂城にあった極楽橋の一部が、京都の豊国廟を経て移されたと考えられている建物です。
その由来を裏付ける大きな手がかりになったのが、遠いオーストリアのエッゲンベルク宮殿にあった、大坂の姿を描く屏風でした。

日本にある建物の話が、オーストリアでつながるんだよ
テレビを見たあと、私は興奮してのあに話しました。
遠い国の屏風が日本の建物の調査や修復につながったことは驚きです。

旦那、ここでしばらく動かないかもしれないね

その時間は、確保しておきましょう
予定表に必要なのは、歩く時間だけではありません。
見たかったものの前で、立ち止まる時間も必要です。
帰りの船まで、お土産を見たい

参拝を終えたら、帰りの船まで港近くでひと休み。
竹生島には、参道の売店やカフェがあります。

のあ、お土産を見たい
せっかく来たのだから、何か一つ、旅の思い出を持ち帰りたい。
お守りや縁起物も気になります。お寺や神社で授けていただくものは参拝の途中で見て、港へ戻ったら売店をのぞくことにしました。

何を選びますか?

まだ決めてない。見るのも楽しみなんだよ
棚を眺めている私の隣で、アニめろも食べ物を探しています。
実際の旅行でも、買い物と休憩の時間を残して、余裕を持って港へ戻りたいと思います。
帰りの船を追いかけて走る旅には、しません。
ようやく、近江牛にたどり着きました

長浜港へ戻ったら、彦根へ移動。
お昼の候補は、夢京橋キャッスルロードにある「せんなり亭 伽羅」です。
希望は、お昼限定の近江牛すき焼き鍋御膳。
昼の御膳として近江牛をお値打ちに楽しむメニューです。
日付が決まったら、席と希望の御膳を予約できるか確認します。足に負担の少ない席の相談も、そのときに。
想像の食卓に、すき焼きが運ばれてきました。

近江牛だね

冷める前にいただきましょう
実際に食べた感想は、その日のお楽しみ。
今は、おいしく食べられる時間を予定表に用意しておきます。
天守は相談。ひこにゃんは必須
食後は彦根城方面へ。
私は、30年ほど前に来たときのことを思い出していました。
砂利。
坂。
見えているのに、なかなか近づかないお城。
午前中に竹生島を歩いたあとです。
天守まで登るかは、旦那の足と疲れ具合で決めます。
でも、私には譲れない予定が一つあります。

ひこにゃんは必須です

承知しています
通常の登場予定では、15時から彦根城博物館の冠木門で会える回があります。
天守まで登らずに会える場所なので、今回はこの回を目標にします。実際の登場時間と場所は、旅行日に合わせて確認が必要です。

想像の時計が、15時になりました。

きました
さっきまで足の疲れを相談していた私が、急に元気になります。

可愛い~
歴史建築には落ち着いて向き合っていたのに、ひこにゃんの前では、そうもいきません。
帰り道に、次の楽しみが残れば
日帰りロケハンは、あとは帰路につくだけです。
旦那が見たかった唐門。
二人で食べたい近江牛。
私が会いたかったひこにゃん。
彦根城の天守は、行ければ。
本堂までの階段も、上れれば。
予定を全部こなすことより、帰りの車で「楽しかったね」と話せる一日にしたいと思っています。
病気になってから、何にも興味が向かなくなっていた旦那が、行きたい場所を具体的に話してくれるようになりました。
下呂へ行って、次は琵琶湖。
その先には、北陸のカニ旅行も待っています。
私の頭とお財布は、相変わらず追いついていません。
それでも、旅先で何を見たいか、何を食べたいかを二人で話せることが、今はうれしいのです。
実際に訪れたら、唐門までの道はどうだったか。
船はどうだったか。
すき焼きは、どんな味だったか。
今度は、私たちの体験で答え合わせをしようと思います。
ひこにゃんの写真だけは、きっと多めになります。


コメント