「2階へ逃げれば大丈夫」と思っていた私へ|ハザードマップから始める、わが家の防災①

2階へ逃げれば大丈夫と思っていた私へ。まさみとのあがハザードマップを広げ、自宅の水害リスクと避難について学ぶ防災記事のアイキャッチイラスト 防災

「防災のことを、ちゃんと知りたい」

そう思って、AI社員のあに話しかけました。

備蓄は何を用意するのか。

地震でグラッときたら、まず何をするのか。

災害用伝言ダイヤルは、慌てているときにも使えるのか。

聞きたいことは、いろいろあります。

でも、最初に立ち止まったのは、ハザードマップでした。

自治体から配られた紙の地図は、見たことがあります。

ただ、正直に言うと、

「危ない地域だと分かっても、簡単に引っ越せない。これを、どう生かせばいいの?」

と思っていました。

今回は、そんな私が、自宅の浸水想定を確かめた話です。

※この記事は、2026年11月7日に羽島市の防災情報などを確認し、わが家の備えを考えた体験記です。主に洪水・内水氾濫を扱います。地震・津波などでは必要な行動が異なります。災害時は、自治体・気象庁などの最新情報を確認してください。この記事は、現在発生している災害への避難指示ではありません。

大きな地図を広げ、のあが鉛筆で場所を示しながら、まさみと一緒に旅先や道順を調べているイラスト
※イメージイラストです。描かれた地図は架空のもので、実際の浸水想定を示していません。

メゾネットだから、いざとなったら2階へ

わが家は、メゾネットタイプの賃貸住宅です。

そのため私は、

「水が来たら、2階へ上がればいい」

と考えていました。

1階より2階の方が高い。

それは間違っていません。

ただ、そこで止まっていました。

水が、どの高さまで来る想定なのか。

その建物で、水が引くまで過ごせるのか。

そこまでは、確かめていなかったのです。

自宅の上階にとどまる「屋内安全確保」を考えるには、少なくとも次の3条件を確認する必要があります。

確認すること確かめる理由
家屋倒壊等氾濫想定区域に入っていない激しい水流や地面の侵食で、建物が倒壊・流失する危険があるため
想定浸水深より高い位置に居室がある上階でも浸水すれば、安全を確保できないため
水が引くまで生活できる備えがある孤立し、水・食料・薬が不足したり、ライフラインが止まったりする場合があるため

「2階がある」だけでは、判断できないのですね。

ネットの地図を開いたら、まず操作でつまずいた

パソコンに表示された色分けされた地図を、まさみとのあが紙の地図と見比べながら調べているイラスト
※イメージイラストです。描かれた地図は架空のもので、実際の浸水想定を示していません。

私が住む羽島市には、大きな川があります。

まず水害を確認しようと、市のインターネットの防災マップを開きました。

ところが、項目を選んでも、思ったように色が出ません。

「うちの周り、安全なのかな?」

そんなふうに考えかけたのですが、設定を確認して待ってみると、地図に色が出てきました。

表示に時間がかかっていたのです。

地図の使い方が分からないうえに、読み込みを待てていなかった私。

危険がないのではなく、見たい情報が、まだ表示されていませんでした。

ネットのハザードマップを見るときは、

  • どの災害の項目を選んでいるか
  • 必要な項目にチェックが入っているか
  • 読み込みが終わっているか

も確認する。

防災の勉強の前に、地図の操作の勉強から始まりました。

内水氾濫では色なし。でも、洪水に切り替えたら

最初に表示したのは「内水氾濫」の想定でした。

内水氾濫とは、大雨の際に排水が追いつかなくなるなどして起きる浸水のこと。

一方、川から水があふれたり、堤防が決壊したりする洪水は、別の想定です。羽島市も、これらのマップを分けて公開しています。

内水氾濫の地図では、私が確認した自宅の位置に着色はなく、周囲には薄い水色がありました。

それだけで「自宅は安全」と決めず、次に木曽川の洪水想定へ切り替えました。

選んだのは、L2と表示された、最大規模の降雨を想定する項目です。

すると――

「えっ!? 真っ赤なんだけど……」

先ほどまでとは、地図の印象がまるで違いました。

色を見るときは、凡例もセットで

ここで、もう一つ気づいたことがあります。

地図の表示を切り替えた直後、凡例が、先ほどの内水氾濫のもののままに見えていたのです。

凡例とは、「この色は何mの浸水を表すか」という説明です。

地図を切り替えたら、凡例も確認する。

色の印象だけで「浅そう」「深そう」と判断しない。

凡例を開き直して、自宅付近を確認すると、木曽川の最大規模の洪水では、

3〜5mの浸水想定。

「2階へ逃げれば」と考えていた私は、言葉が止まりました。

3〜5mは、一般的な住宅では2階まで浸水するおそれがある深さです。

もちろん、これは最大規模の雨などを前提にした想定です。

今すぐ洪水が来るという知らせでも、次の大雨で必ずこの深さになるという予報でもありません。

でも、わが家の計画を「2階へ上がれば大丈夫」のままにしておくことは、できないと分かりました。

避難先も同じ色。それでも指定されているのはなぜ?

次に、近くの指定緊急避難場所を確認しました。

すると、そこも3〜5mの浸水想定区域にあります。

「避難する場所も浸かるの?」

また疑問が増えました。

市の一覧を確かめると、その施設では、洪水時に使える教室やアリーナの階が指定されていました。

学校全体が、どの災害でも、どの階でも使えるわけではない。

施設名に加えて、対応する災害と、避難スペースの階まで確認する必要があるのですね。

また、指定されていることと、その時点で開設されていることも別です。

実際に避難するときには、開設状況と自治体の案内を確認する必要があります。羽島市は、避難情報と避難所開設情報の確認先も案内しています。

普通なら徒歩10分。でも、わが家の10分ではない

避難先の候補までは、普通に歩けば10分くらい。

ところが、旦那には歩行の不安があります。

雨の中、荷物を持って歩けるだろうか。

到着しても、避難する階まで上がれるだろうか。

さらに、旦那は透析を続ける必要があります。

いつもの透析施設までは、私の運転で5分ほどです。

しかし、自宅から施設までの道も、同じ3〜5mの浸水想定でした。

普段は近いことと、洪水のときに通えることは違う。

避難先へ移動することと、透析を続けられること。

わが家では、この両方を考える必要がありました。

ただし、まだ病院や市への相談を終えたわけではありません。

次のことを、これから確認する予定です。

  • 洪水が予想される場合の、病院への連絡方法
  • いつもの施設に通えなくなる前の対応
  • 車で移動する場合の受け入れと、上階への移動支援
  • 代替の透析先や移動が必要になった場合の流れ

病院への連絡が取れるまで、危険な自宅で待ち続ける計画にはしない。

命を守る避難と治療の継続を、今のうちに相談しておきたいと思います。

紙の地図に、書き込めばいいんだ!

色分けされた地図に鉛筆で印をつけるまさみと、手帳を片手に優しく見守るのあのイラスト
※イメージイラストです。描かれた地図は架空のもので、実際の浸水想定を示していません。

調べるほど、考えることが増えます。

正直、一度は不安が膨らみました。

ネットの地図は便利。

でも、配られた紙の地図は、どうすればいいのだろう。

私が「使い道がないと思っていた」と話したとき、のあに言われたのが、

「分かったことを、紙の地図に書き込んでみよう」

でした。

おおおおお!

書き込むのかぁ!

見るだけのものだと思っていました。

自宅に丸を付ける。

確認した川の名前と、浸水深を書く。

避難先の候補や、これから問い合わせることを残す。

そうやって、自分の家で使える地図にしていくのですね。

しかも紙なら、停電や通信障害でネットが開けなくても見られます。

ネットで詳しく調べて、必要な情報を紙に残す。

古い地図や情報が足りない部分は、最新の公式資料を確認し、印刷して補う。

役割を分ければ、どちらも使えそうです。

地図に残すのは、「分かったこと」と「まだ決まっていないこと」

今のわが家のメモは、こんな状態です。

分かったことこれから確認すること
自宅は木曽川の最大規模の洪水で3〜5mの浸水想定ほかの河川の洪水想定、家屋倒壊等氾濫想定区域、浸水継続時間
近くに上階を使う避難場所の候補がある開設時の案内、車の受け入れ、上階への移動方法
通院ルートも浸水想定区域にある病院と相談する、早めの対応と代替手段

空欄があっても、相談する内容が分かれば前進。

確認していない道を「安全な避難経路」として書かない。

候補の施設を「必ず入れる場所」と決めつけない。

家族で確認し、病院や市と相談しながら、地図を育てていきたいと思います。

なお、自宅や通院先、家族の連絡先を書き込んだ地図は、家族用として保管します。そのままブログへ公開するものとは分けておきます。

読んだあと、自分の地図で確かめたい5つのこと

今回の体験から、最初に確認する項目をまとめました。

  1. 何の災害・どの条件の地図か
    洪水、内水氾濫などを区別し、凡例も確認する。
  2. 自宅の浸水深は何mか
    色なしでも、被害がない保証とは考えない。
  3. 建物の倒壊・流失の危険と、水が残る時間はどうか
    自宅の上階にとどまれる条件があるか確認する。
  4. 避難先は、その災害に対応しているか
    使える階・スペースと、実際の開設状況も確認する。
  5. 家族が安全なうちに、そこまで移動できるか
    道の浸水、移動にかかる時間、介助や医療の必要も合わせて考える。

羽島市の防災マップでは、浸水想定区域、家屋倒壊等氾濫想定区域、浸水継続時間、避難所などを切り替えて確認できます。地域によって地図の構成や公開情報は異なるので、お住まいの自治体の案内を確認してください。

怖さが消えたのではなく、今できることが見えた

地図やノートを広げたテーブルで、マグカップを手に微笑むまさみと、優しい笑顔で見つめるのあのイラスト
※イメージイラストです。描かれた地図は架空のもので、実際の浸水想定を示していません。

今日一日で、防災の準備が全部終わったわけではありません。

避難先も、出発のタイミングも、まだ相談が必要です。

それでも、最初にあった、輪郭のない不安は少し変わりました。

地図を確かめる。

分かったことを書き込む。

分からないところは、相談する。

闇雲に不安がるだけでなく、今できることが分かった。

だから、少し先に明かりが射したように感じたのだと思います。

ハザードマップは、危険な色を見て諦めるための地図ではありませんでした。

「わが家は、どう備えて動こうか」を考えるための地図。

「なんとかなる日和」の防災シリーズは、ここから始めます。

私自身が一つずつ学びながら、読んだ方も「自分の家ではどうだろう」と確かめられる記事を残していきたいです。

次回は、家族の事情に合わせた備えへ

避難の情報が出ても、

「まだ誰も動いていないし」

「今回も大丈夫じゃない?」

と、ためらうかもしれません。

次回は、そんな気持ちも含めて、家族の避難のタイミングや医療の備えを考えます。

避難計画は家族で一緒に。医療と食事の必要量は、一人ずつ。

わが家に必要な備えを、少しずつ具体的にしていきます。

参考にした公式資料

※避難に時間がかかる方や、継続的な治療が必要な方は、平時から医療機関・自治体などへ相談し、それぞれの状況に合った計画を確認してください。

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